境内には、鎮守社として長栄稲荷が祀られています。
この鎮守は、当寺の第九世泰遵和尚の代に、和尚が一日京都本山へ出向かれ、実母が留守居をしておられた。
ところが毎夜十七、八才程の美女が境内を火を点して見回っていた。
老母は、不思議の思いで一夜じっと見つめていた。
するとその美女が近づいて来て「私はこの境内に永く住み着く稲荷神の使いの白狐の化身である。この地の平安、五穀豊饒等をひそかに守護している者であるから一宇を建立して祀ってくれるように。そしてその建立してくれる施主は、この地の鈴木市郎衛門という人がある。」と告げた。
それを聞いた老母は、住職が京都本山より帰るとそのわけを話し鈴木氏に申し出ると、鈴木氏の方でも不思議に同様の化身から稲荷社建立のお告げをこうむったとのことで、鎮守社を建立し、その後も代々鎮守を信仰し堂宇の修理を行ってこられた現在は、長栄稲荷奉賛会として運営されております。
弘化五年(一八四八年)正月には、京都伏見稲荷大社本官羽倉摂津守より正一位長栄稲荷大明神安鎮の令状が下附せられ、一般世人の信仰も篤くなり、毎年、初午、夜祭りが営まれています。
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